【本】40歳が社長になる日
変化が大きな今、社長さんも40歳の人が選ばれるようです。
それはどんな人であるか、気になる3つを取り上げます。
1.羊飼い型リーダシップである
これは『ハーバード流逆転のリーダーシップ』の著者、リンダ・ヒルの教授の表現です。(第2章より)
「部下の能力を引き出したければ、背後から指揮をとれ」(第2章より)
もうカリスマリーダやトップダウンの指揮のとり方では成長は難しい。個々人の能力を活かす羊飼い型のリーダが会社を成長へと導くのです。
2.人間力・共感力・共創力がある
(人間力とは)「この人にならついていきたい」と思わせる力、人を動かす力です。(第5章より)
チームで議論しながら、ビジョンを作っていく。市場と対話しながら、お客様とコミュニケーションしながらつくっていく。みんなの力を引き出し、面白いねと評価し、それを最終的なアウトプットにまとめていく共感力、共創力が問われてくるのです。(第5章より)
人が動くときは心が動くとき。いくら正論を述べられ頭で理解していても、心が動かないときがあります。そんなときに仕事を進めても、うまくいかないときはへこたれてしまいます。
一方、心が動いたときは、壁にぶち当たってもなんとかしたいという気持ちになります。それはやはりリーダの人間力が私に響いているからだと思います。
また、チームメンバーで良い製品を作ろうと議論していくと、自然と心がひとつになったように思えてきます。議論を通して理解し合う関係ができる。うまくいかないときは、お互いに相談し合える。そうしてみんなで創る。
そういう環境をつくるリーダが必要なのです。
3.自己効力感がある
「いえいえ、私なんて、まだまだですから」という声が出てきてしまう。謙虚だと思われたい、というポーズではなく、本当に自身がないのです。(第5章より)
自己効力感とは何かというと、未来の自分に対する自信です。(第5章より)
「これは自分にしかできない。自分だからチャンスが来たんだ」と思えることです。(第5章より)
これからの時代は、上司も経験したことがないようなチャレンジに、挑まざるを得ない状況にもなるでしょう。(第5章より)
最近の働き方改革のあおりを受け、定時帰りを余儀なくされる一方で、飛び込みの仕事がくると、どうしてもネガティブに捉えてしまいます。また変化が激しい世の中で、異動の話も出てきます。
そのような中でどのように自己効力感を持って、積極的に仕事に取り組むことができるのかが課題になります。
バンデューラが、自己効力感の構成要素を四つ挙げています。「制御体験」「代理体験」「言語的説得」「生理的状態」(第5章より)
そして四つ目が「生理的状態」。健康状態、心理状態がいいかどうかです。気分がきちんと高揚しているかどうかです。(第5章より)
特に四つ目の気分が高揚しているというのは私は重要に感じます。その仕事が、自分の夢、好きなこと、ワクワクすることであれば心理状態が良く、仕事も前向きに捉えられます。
しかしすべての仕事がそうとは限りません。そんなときその他の3つの要素が、高揚している生理的状態へ導きやすくしてくれます。
自分の実績を小さくても認め(制御体験)、他人の成功体験を見聞きし(代理経験)、言葉で励ましを受ける(言語的説得)。そうして気分の高揚に持っていけると良いですね。
まとめ
いずれもトップダウンではなく、チームプレイが重視される未来を見据えた必要な力です。私一人ではない、メンバーがいることを強みに、私が私自身とメンバーを信じることが必要です。
他にもキーワードとして、打席に立つ、キャリアタグをたくさん持つ、棚の下にいる、ポートフォリオワーカー、デジタルネイティブ、自分ごと化、が気になりました。
チームプレイに興味ある人には特におすすめです(^ ^)