【本】新・独学術
ビジネスパーソンに必要なスキルは何でしょうか?何か勉強しなければならない危機感があるが何をしたら良いかわからない。本書が後押しするきっかけになるでしょう。
1.「なぜ?」と「だから何?」=現代文でトレーニング
現代文で論理力を身につけることで、自分の主張に対して、きちんと理由を述べられるようになります。(第3章より)
現代文を学ぶことで得られるもう一つの力は、的確に相手の論点や主張を捉えるスキルです。(第3章より)
現代文の問題を解く力というのは、ビジネスパーソンで求められるwhyとSo whatのスキルと酷似しているのです。(第3章より)
だがら、私はあらゆるビジネスパーソンが、論理力を磨くために、大学受験用の現代文を学習する価値があると考えています。(第3章より)
私はこの本を読んでから、仕事で話をする時、私の主張は何か?理由は何か?を自問するようになりました。するとそもそも私の主張には理由がなく、なんとなくそう思って話をしていることに気づきました。
それからは主張と理由を行き来して考えるようになりました。つまり、whyとSo whatを私のなかで繰り返すのです。すると明確な主張ができ、主張を支える理由も提示できるようになり、その結果良い議論ができるようになりました。
2.知識量+論理力で主張する=小論文でトレーニング
小論文とは、まさに「知識量と論理力」をフル活用し、自らの主張を明確に相手に伝えるトレーニングです。(第4章より)
「そもそも」の発想を持つと、もっと違った、さまざまな視点が浮かび上がってきます。(第4章より)
なぜ小論文を学ぶべきか?
・複雑な話を端的にまとめられるようになる
・主張を論理的に展開できるようになる
・「そもそも」を語れるようになる
(第4章より)
私が高校生の時、小論文と聞くと、理系の私は拒否反応を示していました。しかし今、仕事にも活かせると聞けばちょっとやってみようかなと思います。そこで本書で紹介していた『吉岡のなるほど小論文講義10』(著者:吉岡友治、桐原書店)を購入し勉強してみました。しかし私にはハードルは高そうでした。
したがって、同じ著者の『東大入試に学ぶロジカルライティング』(著者:吉岡友治、ちくま新書)を購入し、基本的なところを勉強しようと思います。こちらの第一章は「論理的に読めなければ、まず書けない」とあり、まず読む練習から始めようと思います。
ただ、「そもそも」というワードは役に立ちます。私が人と議論しなかなか結論にいたらない時、「そもそも」と考えてみると新しい切り口がみつかるようになりました。「そもそも」を口癖にしてみませんか?
3.「どうゆうこと?」に答える=具体と抽象
「どういうことか問題」は次の2つのどちらかを求めています。
①具体的な話を抽象的にする ②抽象的な話を具体的にする(第3章より)
「具体と抽象の往復で仕事の質が上がる」(第3章より)
「それってどういうこと?」と聞かれると困りませんか?私は困ります。どこから話をしようかと考えて、なかなか言葉が出てこないのです。私から言葉が出てこない状況は、相手を困らせます。特に忙しい上司や経営層であればなおのことでしょう。
しかしこのルールを知ってから、まずは抽象的に要約して話してみる、それで通じていないようであれば具体的に話をするようにしています。逆に、具体的に話した後に、要約し抽象的に話をしても良い。するとスムースにコミュニケーションができるようになりました。
まとめ
この本の面白いところは、「現代文」と「小論文」で仕事に必要な論理力がトレーニングできる、という点。その教材として、大学入試の教材を使うこと。いまさら高校生の教材を手にするのかとも思うのですが、それによる効果が仕事で現れると楽しいですね。