【本】心に静寂をつくる練習(吉田典生)

ちょっとザワザワする心をしずめたいと思いませんか?

 1.なぜ静寂か

「1日に決めなければならない事柄が多すぎることが、仕事の生産性とモチベーション低下の要因」

「重要なことと、重要ではないことの区別もむずかしくなる」

「どんな単純な意思決定でも、そのあとの判断の質を下げる要因になる」

(序章p.5より)

これは、認知心理学者でベストセラー作家のダニエル・レビティンの言葉で、本書にて引用しています。つまり決めるべきことを減らしましょうと本書は訴えます。

私は、無駄に多くの情報に刺激を受け続けることによりいろいろな判断を自らうながし、心をざわつかせ、疲れさせていると感じます。したがって、不要な判断を減らし、静寂を取り戻すことで、今に集中し、成果を上げることにつながるのでしょう。

2.STOPPING、何もしない

「静止」(日常で数分くらい何度も立ち止まる)

「休止」(半日くらい、または週末の1日などを立ち止まる時間にする)

「停止」(人生に何度か、月または年単位で立ち止まる)

(第1章p.59より)

本書では、「静止」「休止」は日常的に組み込み、「停止」は1週間くらいの停止をすすめています。何をするかというと、大自然や聖地と言われるところを訪れたり、お寺で修行体験、プチ断食など、すすめています。

私は、月1回森のなかにある整体へ行きます。毎月行くので、季節の変化も肌で感じます。日常では意識しない体のセンサーが働き、忘れていた感覚を思い出すような気がします。それはとても心地良く、自然と呼吸も深くなり心が穏やかになります。

あなたの、心が静寂になる場所をみつけてみてはどうでしょうか。

3.乱れをもどす「不動心」

心は乱れるもの。早くもどす力がビジネスを左右する(第4章p185より)

長年の修行を積んだ禅僧と経験の浅い若者。坐禅中の大きな音に驚いて脳波が乱れるのは禅僧も若者も同じです。

ところがその後、すぐにもとの静かな状態にもどっていった禅僧に対して、若者の脳は乱れた状態がなかなか戻らなかった。

(第4章p.186より)

乱れることは問題ではない。乱れつづけないことこそが「不動心」である、(第3章p.134より)

不動心とは、私は何があっても乱れないことを意味するのかと考えていましたが、これは発見でした。練習によって乱れを戻すことが可能になるんだと。

本書では、「不動心」の原文を下記から引用しています。

「不動心」の真の意味 | 田坂広志公式サイト

まとめ

心を静寂にするスキル、これからのビジネスパーソンに必要かもしれません。