【本】アドラー『人生の意味の心理学』 2016年2月 (100分 de 名著)_③承認ではなく、貢献感を持つ 

今日のキーワードは、承認、承認欲求、貢献感です。

承認ではなく、貢献感を持つ 

介護も子育ても「ありがとう」という言葉を期待するのをやめればいいのです。感謝されようがされまいが、親に貢献できていると感じられれば、それでいいのです。「ありがとう」を期待するのではなく、逆に、今日も一日、親と一緒に過ごせたことに対して「ありがとう」と思えればそれで十分なので、親から感謝されなければ満足できないというのはおかしいでしょう。(第3回の頁)

著者である岸見一郎さんは介護の経験があった上で上記のように述べておられます。

かけがえのない親の存在が当たり前になっていて、その感謝になかなか気づかないことがあります。私がしてあげたにも関わらず、あなたはしてくれないと思ったら、ちょっと立ち止まり、「本当にそうかな?」と考えたいですね。

自分の思いばかりを気にしていると、相手の思いに気づかないようになっているかもしれません。

生きることは「ギブ&テイク」ではありません。承認欲求がある人はテイクを基本に考えますが、生きることは「ギブ&ギブ」なのです。そんなふうに考えて行動するのは、実際に難しいと思う人があるかもしれませんが、貢献感を持てるようになれば承認欲求は消えます。(第3回の頁)

テイクを取ろうとすると、どうも自分よがりになってしまいます。それよりも相手に与えるギブのほうが、相手のためになって心も穏やかでいられるように思います。

しかし、してあげたのだから「ありがとう」の一言もあっていいのではと思ってしまうのも事実で、介護や子育てで貢献感を持つというのはやはり簡単ではないと私は感じます。

では承認ではなく、貢献感を持つ必要があるということですが、どのようにすればそのような心持ちになるのでしょうか?

「してあげた」という気持ちが良くないのでしょうか?私がしたかったからそうしたのだ、という感覚なのでしょうか。引き続き読んでいきます。

まとめ

貢献感をどのようにしたら持つことができるか気になります。