【本】5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人(熊谷徹)_①好きな時刻に出社し、好きな時刻に帰ることができる

今週は 『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人』を読んでいきます。

1.朝7時始業、午後3時退社

ドイツではワーキング・タイムアカウント(労働時間貯蓄口座)というものが労働者全体の約6割に普及しており、残業時間を銀行口座のように貯めて、有給休暇などに振り返られる。この口座がプラスである限り、好きな時刻に出社し、好きな時刻に帰ることができる。(第1章、ロケーション297)

出社も帰社も好きな時刻にできる制度があるのも大事なんですが、私はなぜそれが利用しても仕事が回るのかということに興味があります。

リーダが休んだ時に、その部下たちは何をどのように進めたら良いかがわからなければなりません。その部下たちが自立していればできるでしょうが、一つひとつの仕事にリーダが作業レベルまで説明しておかなければならない。情報を共有することも必要です。

そのことがわかる部分を探して読み進めたいです。

2.労働契約書

労働契約書には、社員の業務内容、義務、権利、禁止事項、猶予、所定労働時間、残業時間の取り扱い、有給休暇日数、会社を辞める際の事前通告の日数などが、こと細かく明記される。(第1章、ロケーション332)

ドイツでは労働契約書を結ぶのが当たり前とのこと。

日本でも会社の規定で業務内容が示されていたとしても、組織としての役割であったり、役職としての求められる仕事のレベルです。例えば定型業務を適切に遂行できる、などと示されるように。しかし、個人として具体的な業務内容を取り交わすことはありません。

ですから、コピーすることは私の仕事ではありません、とはなかなか言えないのではないでしょうか。

ドイツの労働契約書にはどこまでの業務内容が書かれているのか気になりますね。

3.「それは私の仕事ではありません」

「ドイツ人の社員に仕事を頼むと、よく拒否されるのですが、なぜでしょうか?」と質問された。(中略)おそらく労働契約書で明記されている範囲外の仕事を命じたのだろう。(第1章、ロケーション357)

 これは著者が日本人駐在員向けに公演をしたときの質問とのこと。

それだけドイツ人は契約書に基づいて仕事をしているのでしょう。

一方日本では契約書も無いし、役割も明確ではない。そういう状況であれば、「それは私の仕事ではありません」とは言えないでしょう。

まとめ

朝7時に来て午後3時に帰ることができるなんて良い環境なんだと思いました。

それを実現するには、労働契約書で業務内容が明確であること、チームで仕事するには情報共有や一人ひとりの社員が自立する必要がありそうです。

そのあたりのヒントをこれから読み進めてみつけらいいなと思います。